外傷後のアイシングについて

こんにちは。リハビリテーション科の青堀です。

今日は、スポーツ外傷後に行われるアイシングについて考えてみたいと思います。スポーツをしている中で起こる急性外傷(捻挫、肉離れ、打撲など)に対する応急処置として、現場ではRICE処置(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:拳上)が行われます。

この処置の一つにアイシング(Ice:冷却)が含まれており、その目的は疼痛の軽減や内出血、腫脹を抑制することです。注意することとして、過度に冷やすことでの凍傷や神経障害を起こすことのないようにします。

急性外傷が生じた際に教科書的にはRICE処置を行うよう指導されてきましたが、近年のその処置に対して意見が分かれています。それは、アイシングにより炎症反応が低下し、損傷部位の治癒が遅れる可能性があるというものです。炎症反応は決して悪いものではなく組織が治癒される過程で重要なものです。アイシングを行うことで腫脹が軽減すると血管が収縮され組織の治癒に必要な血液の流れが悪くなり治癒が遅れるというのです。

実際のところ、アイシングの効果についての論文にて、疼痛の軽減には有効とされていますが、急性外傷に対する正確な効果は証明されていないとのことです。その原因として、研究対象や方法が異なっていることが挙げられています。一つ確かなこととして、急性外傷の後の疼痛に関してはアイシングで軽減することが可能なので、処置として行うことは必要だと思います。

今日は外傷後のアイシングについて考えてみました。現在アイシングについて様々な見解がなされていますが、ポイントとしては疼痛減少に効果があるとのことです。あと注意していただきたいのが、受傷後にアイシングをして腫脹や疼痛が軽減したからといって患部が完治したわけではありません。適切な処置と再発防止も踏まえて、受傷後は専門の病院で診てもらうことをお勧めします。

【参考文献】

加賀谷善教:寒冷療法、理学療法学32:pp265-268、2005

Chris Blealley et al:The use of Ice in the treatment of acute soft-tissue injury. the American journal of sports medicine、32(1)、251-261.2004

Thomas W et al:national athleatic trainers’ association position statement:conservative management and prevention of ankle sprains in athletes、journal of atheletic training、48(4):528-545.2013

Michel P.J.van den Bekerom et al:What is the evigence for rest、ice、compression、and elevation therepy in the treatment of ankle sprains in adults?、journal of athletic training、47(4):435-443.2012

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