鍼灸師から見た、理学療法士のすごさ

こんにちは。鍼灸師の脇谷です。

突然ですが、国家資格である「理学療法士」って何をする人か知ってますか?

当院のリハビリを受けられた方は、よくご存じかと思いますが、

多くの方は、名前を聞いたことあるかな?くらいの認識でしょう。

今回は理学療法士について書いていきます。

理学療法士とは、ごく簡単に説明すると

「けがや病気で体の機能が落ちた人に対して、

運動療法や、手技・物理療法(温熱、電気など)を使って

運動機能の維持・回復を目指してリハビリテーションを行う職種」です。

※詳細はこちらを参照 日本理学療法士協会

https://www.japanpt.or.jp/about_pt/

ただ、鍼灸師も国家資格なので、東洋医学だけでなく解剖・生理学ほか

基礎医学は一通り勉強します。特に筋肉や神経については細かく学びます。

これでは私たち鍼灸師と大きな違いが分かりません。

では、理学療法士の強みは何か。

それは運動学に基づいた「動作分析の専門家」であるということです。

以下、野球部でピッチャーをしている学生を例に説明します。

この学生は、投球時に右肘内側の痛みを訴えます。

投球フォームを見ると、右肩甲骨の動きが制限されて右肘が上がっておらず、

右肘内側に負担が掛かって痛みとなっていました。

じゃあ、なぜ肩甲骨が制限されるのか。

理学療法士の動作分析がすごいのはここからです。

投球で左足に踏み込む時、腰も一緒に左に流れている

⇒左脚筋力低下により身体を支えられず、重心を前に出せない

⇒腰の回旋動作が妨げられる

⇒右肩甲骨を前に出せない

⇒右肘への負担、痛み

上記を理学検査による筋力低下・関節可動域の確認や、

局所だけでない全身の運動連鎖を視野に入れて分析し、

根本原因を導き出します。

これらは運動学に基づいた知識と臨床経験によって可能となります。

もちろん原因は多岐に渡る場合が多く、

全ての症例で上記の様にすっきりする訳ではありません。

ですが、患者様ひとりひとりの状態に合わせた丁寧なリハビリをご提供できることが

理学療法士の強みであると考えます。

当院では理学療法士が多数在籍しております。

骨折や外傷だけでなく、首肩や腰の痛みなどでお困りの方は

ぜひ一度受診されてはいかがでしょうか。

ちなみに鍼灸師は局所の鎮痛だけでなく、自律神経や内臓の調整など

別の視点からの施術が強みなのですが。。

これはまた別の機会に説明したいと思います。

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